令和5年8月2日(水)、福島県の地域おこし協力隊・復興支援員を対象とした研修会を開催しました。

研修会では、「任期終了後の働き方~起業編」として、起業・定住した県内のOBOGから、起業や定住に向けて現役時代にどのように活動してきたかを具体的にお話しいただきました。

また、日本政策金融公庫と福島県からは起業に向けて活用できる制度などの紹介もあり、参加者からは「今後の活動へのモチベーションが上がりました」「複数の補助金が活用できることを知れてよかった」などの感想がありました。

開催概要

  • 日時:令和5年8月2日(水)10:30~15:00
  • 場所:福島県農業総合センター(多目的ホール)
  • 参加人数:31名(地域おこし協力隊20名、復興支援員2名、自治体・受入団体職員9名)

スケジュール

10:30 開講

10:40 事例発表(元・いわき市地域おこし協力隊 三戸大輔氏)

11:20 休憩

11:30 事例発表(元・猪苗代町地域おこし協力隊 長友海夢氏)

12:10 昼食・自由交流

13:30 事例発表(元・金山町地域おこし協力隊 安藤雅朗氏、安藤奈菜氏)

14:10 感想共有・質疑応答

14:45 日本政策金融公庫、福島県から起業に関する制度等の紹介

15:00 終了

事例紹介者プロフィール

三戸 大輔 氏

元・いわき市地域おこし協力隊 / Sandi Brewery 代表

 いわき川前地区でいわき鬼ヶ城の誘客、クラフトビール醸造、ゲストハウス立ち上げの準備に携わる。同地区では、50年前までビールメーカー用の原料の大麦やホップを栽培していたことから大麦の栽培に向け説明会を開催し、ビール造りに向けて地元農家2軒の協力を得る。また、地域に呼びかけプランターでのホップ栽培を住民20名とともに行った。

現在は、川前町の空き家を購入し醸造所に改装中。今年末開業予定。

「第22回いわきビジネスプランコンテスト」最優秀賞受賞。


長友 海夢 氏

元・猪苗代町地域おこし協力隊 / (株)いなびし代表 、猪苗代町町議会議員

 協力隊任期中に水環境保全活動として猪苗代湖の水質悪化の一因となっている水草“ひし”からとれる実を活用した「ひし茶いなびし」を開発。クラウドファンディングで資金調達し「株式会社いなびし」を起業。ひし茶の販売の他、ひしの実収穫体験等の教育旅行やツアー等にひしの実収穫体験等の体験コンテンツを提供するなど、地域課題を新たな資源として活用したビジネスが多数の評価を得ている。卒隊後、猪苗代町町議会議員に当選、県内最年少議員として注目を集める。「ふくしまベンチャーアワード2022」優秀賞受賞。

安藤雅朗氏・安藤奈菜氏

安藤雅朗氏:元・金山町地域おこし協力隊 / 米農家、金山町町議会議員

 地域の農業後継者として上横田農用地利用改善組合で研修し任期満了後に米農家として自立、また令和元年12月から金山町町議会議員を務める。

安藤奈菜氏:元・金山町地域おこし協力隊 / 農家民泊nanairo

 金山町観光物産協会配属の協力隊として物産販売や町のPRイベントへの出展、観光事業として地域体験型メニューづくりなどに従事。任期満了後は農家民泊nanairoを開業。その他、スクールサポートスタッフなど多業を展開する。

参加者アンケートより

  • 定期的に研修があり、隊員同士の交流を深めるという意味でも助かっています。
  • 具体的な金融機関やお金の流れを知れてよかった。本業をしながら副業で生活費を賄うことが多そうなので、卒隊後の進路計画づくりに役立つ研修でした。
  • 卒隊後についてはまだ考え中の状況だったので、今回いろいろな事例を知れて今後の参考になりました。