福島県では今年度、県内市町村における地域おこし協力隊制度と復興支援員制度の理解を深め、運用力の向上を目指すとともに、市町村の枠を越えた連携態勢の強化を図るため、市町村担当者に向けた研修を全4回開催予定です。

 第1回目となる今回は、徳島大学総合科学部 准教授 田口太郎氏総務省地域おこし協力隊サポートデスク専門相談員 野口拓郎氏を講師に迎え、「制度概論と円滑な制度運用のための基礎知識」をテーマに研修を行いました。

  • 開催日:令和4年6月13日(月)10:00~14:20
  • 開催方法:オンライン会議ツール「ZOOM」
  • 参加人数:52名(市町村担当者50名、協力隊受入団体職員1名、地方振興局職員1名)

《内容》

1.開講・福島県地域振興課より挨拶(趣旨・概要説明・講師紹介)

2.講義『制度のポイントと地域づくりにおける外部人材活用のポイント』

 講師 徳島大学総合科学部 准教授 田口太郎(たぐち たろう)氏

3.講義『地域おこし協力隊制度を円滑に運用するための基礎知識』

 講師 総務省地域おこし協力隊サポートデスク専門相談員 野口拓郎(のぐち たくろう)氏

4.質疑応答

5.閉講

講義『制度のポイントと地域づくりにおける外部人材活用のポイント』 / 講師 田口太郎氏

地域の長期的展望に立った上での短期施策としての協力隊制度の活用、担当者の異動も含めた企画づくりの必要性、「地域の未来」と「現在の協力隊」をつなげて考える必要性をお話いただきました。

講義『地域おこし協力隊制度を円滑に運用するための基礎知識』 / 講師 野口拓郎氏

地域おこし協力隊の基礎知識と共に事例を交えながら制度運用のポイントをお話いただきました。

参加者アンケートより

  • これまで受けた研修の中でもかなり満足度の高い研修でした。田口先生の講義での「地域づくりのフェーズと人的支援」の図式などは、各市町村の立ち位置によってアプローチ方法を検討していける点もすごくよかったと思います。
  • 地域おこし協力隊制度はもちろん「地域振興」を考えていく際の行政職員としての基礎知識としても大変有意義であったと感じています。担当職員として注意する点がわかりモチベーションがあがりました。
  • 地域づくり=地域自治の再生であること、地域の現状に合わせた入口出口戦略や地域のペースに合わせ伴走しながら活動する必要があることなど多くの気づきがありました。
  • 地域おこし協力隊制度があえて自由度を高く市町村に最良のある制度設計とされている意味を考えさせられました。地域とは何か、地域が活性化するとはどういうことか、地域の活性化に向けた課題は何なのか、協力隊にはどういう要素を期待するのか、役場なりによく整理したうえで隊員と話し合わなければならないと感じました。
  • 協力隊は「地域おこしに取り組む住民をサポートする」存在であって「自分が地域をおこすこと」を考える存在ではないことが理解できました。地域にどうなって欲しいか、というビジョンを担当者も持っておくことが大切であると思いました。

今後の市町村担当者研修スケジュール

(第2回)

日 程:令和4年7月26日(火)

内 容:「地域おこし協力隊の推進に向けた労務・財政措置について」

講 師:総務省地域おこし協力隊サポートデスク専門相談員 野口拓郎 氏

(第3回)

日 程:令和4年9月2日(金)

内 容:「担当者に求められる活動支援・任期後に向けた支援とは①」

講 師:花巻市役所 髙橋信一郎 氏

    総務省地域おこし協力隊サポートデスク専門相談員 野口拓郎 氏

(第4回)

日 程:令和4年10月

内 容:「担当者に求められる活動支援・任期後に向けた支援とは②」