第1回令和元年度地域おこし協力隊等定着支援研修
令和元年9月26日(木)福島県農業総合センターにて、県内の地域の担い手(地域おこし協力隊・復興支援員)、市町村職員及び受入団体関係者を対象に、地域おこし協力隊成功のプロセスと題し「令和元年度地域おこし協力隊等定着支援研修」を開催しました。(開催概要)
地域の担い手の受入側と隊員側の成功事例の裏にある努力や工夫を学ぶことで相互理解を深め、地域の担い手の活動や受入態勢の充実を図るために、地域おこし協力隊20名、復興支援員2名、市町村職員18名、受入団体関係者3名、オブザーバー9名の合計52名が参加。
徳島大学大学院の田口太郎氏を招き「地域と協力隊が相乗効果を発揮するために-協力隊・地域・行政が意識すべきこと-」と題し講義を行いました。また、担い手の受入側からはいわき市役所の大樂圭一氏が、隊員側からは棚倉町地域おこし協力隊OBの増成貴弘氏がサポートや活動上の努力や工夫についての事例を発表。さらに地域の担い手が抱える課題や悩みに田口太郎氏がアドバイスを行う相談会を実施しました。
講義
「地域と協力隊が相乗効果を発揮するために-協力隊・地域・行政が意識すべきこと-」
徳島大学大学院社会産業理工学研究部社会総合学域地域計画学研究室
田口太郎氏
地域の担い手を受け入れる体制づくり、担い手の個々の能力を活かす環境づくり、担い手や地域に対する重層的な支援体制という3つの重要性についてお話いただきました。
事例紹介
「地域と協力隊を輝かせるために」 いわき市市民協働部地域振興課 大樂圭一氏
地域づくりは「つながる」関係性づくり。関係性づくりの大切なポイントについてお話しいただきました。
「しくじり協力隊-マイナスに学ぶプラスへの転換- 」
棚倉町地域おこし協力隊OB 増成貴弘氏
マイナスをプラスに変えるポイントを、隊員目線でお話しいただきました。
相談会
研修参加者の活動や地域での生活・人間関係など多岐にわたる悩みに対し、徳島大学大学院の田口氏からアドバイスをいただきました。
参加者アンケートより
・活動が2年目に突入するにあたり、方向を絞るための見解が得られた。
・沁みる講義でたいへん役に立った。特に行政側の視点からの講義内容は今まであまり研修でも
聞けない内容だったので、新鮮だった。
・自分のこととして理解しやすく、今後どのように地域へ近づいていけば良いのか、先が明るく
なった。
・協力隊としての在り方に不安に思っていたところを、わかりやすく客観的に見ることができ、
活動に少し自信を持つことができた。
・地域と行政に対してのポイントが把握でき、考え方の整理ができた。現在の取り組み方の
方向性が基本的に間違っていないことを再確認した。
第2回令和元年度地域おこし協力隊等定着支援研修
令和元年11月28日(木)福島県農業総合センターにて、県内の地域おこし協力隊や市町村職員及び受入団体職員を対象に、任期終了後における地域への定着を支援するため、起業や就農、事業承継についての知見を広げることを目的に「令和元年度地域おこし協力隊等定着支援研修」を開催しました。(開催概要)
当日は、地域おこし協力隊20名、市町村職員及び受入団体5名、オブザーバー2名が参加しました。
活動地域で起業した現役協力隊や協力隊OBの事例紹介や「ビジネスプラン発案のヒント!」についての講義、演習などを行いました。
閉講後には、講師陣及び登壇者の方々と参加者による交流会を実施しました。普段なかなか関わることのない他地域の仲間や講師陣の方々と交流を楽しみました。
事例紹介
活動地域で起業した事例
「居酒屋起業で町を明るく!」 矢祭町地域おこし協力隊 青樹 雅実 氏
協力隊活動をしながら起業しようと思ったきっかけや、実際に起業する際に後押しとなったこと、苦労したことなどをお話しいただきました。
活動地域で事業承継した事例
「活動地域での事業承継」 宮崎県川南町OB 高萩 誠 氏
活動の中でTシャツプリント店を承継するに至ったきっかけや、事業承継するために準備したこと、現在の活動のことなどをお話しいただきました。
活動地域で就農した事例
「地域でぶどうと共に生きる」 岩手県花巻市地域おこし協力隊OB 鈴木 寛太 氏 ※専門員より紹介
地域に定住を決めたきっかけや、地域住民の方との関わり方、現在の活動についてご紹介しました。
事業引継ぎ支援事業の紹介
「事業承継支援事業について」 福島県事業引継ぎ支援センター 小倉 昇 氏
後継者不足に悩む事業主と地域で事業を継ぎたい人をつなぐサポート事業についてお話しいただきました。
講義
「ビジネスプラン発案のヒント!」 日本政策金融公庫 松重 有祐 氏
地域課題解決という視点からビジネスプランの目的や作成手順について参加者に問いかけながらわかりやすくご説明いただきました。また、創業と事業承継それぞれのメリット・デメリットについて事例を交えながらお話しいただきました。
演習
「事業計画の重要性と書き方のポイントについて」
日本政策金融公庫 松重 有祐 氏 菊池 敦史 氏、高野 明 氏、佐藤 和樹 氏
「起業・事業承継コース」と「就農コース」に分かれ、事業計画書の重要性について学び、実際に計画書を用いて事業計画の作成を行いました。
参加者アンケートより
- 起業に対して漠然とした考えしかなかったので、元協力隊の方の話や起業に必要な事柄についての話を聞き、より具体的に将来を考えるきっかけになりました。
- リアルな現状を知れて不安に思う反面、真剣にやっていこうという覚悟ができました。
- 補助金の活用方法や地方で起業する際の課題など、普段畑で作業しているだけではわからないことを聞くことができた。
- 自分が今後どのような計画をしていくべきか明確になって、やるべきことが見えてきました。
交流会
ご登壇いただいた講師陣の方々と参加者のみなさんで交流会を実施しました。
和気あいあいとした雰囲気の中、講師の方々や他地域の仲間と交流を楽しみました。
また、講師の方に熱心に質問されている姿も伺えました。
来年度もこういった交流や情報交換の場を作っていきたいと思いますので、引き続き、どうぞよろしくお願いいたします!