今回のインタビューは会津坂下町地域おこし協力隊の飛澤悠貴さんです。

 喜多方市でシードル(りんごを原料とした醸造酒)を製造するご友人がきっかけで、りんごの新規就農を目指し会津坂下町の地域おこし協力隊となった飛澤さん。農業経験ゼロの飛澤さんは令和9年4月の就農を目指し、現在は『会津木の実園(あいづこのみえん)』でりんごの栽培研修と技術習得に励んでいます。
 収穫を目前に控えた真っ赤なりんごが実る圃場で、協力隊活動2年目の飛澤さんにお話しを伺いました!

(インタビューは動画、文章のどちらでもご覧いただけます。)

PROFILE

地域おこし協力隊
飛澤 悠貴 さん
 
所属地域:会津坂下町
着任年月:2023年8月
出  身:大阪府
活動内容:果樹栽培研修を通した技術習得

Q.会津坂下町の協力隊に着任したきっかけ

 大阪の友人が喜多方市にシードルというりんごのお酒の工場を作りまして、そのお手伝いで以前から何度か会津坂下町の方にも来ていました。工場は喜多方市にありますが、使っているりんごは100%会津坂下町産なので、そこでりんご農家さんと関わる機会がありました。ある農家さんから「自分でりんごを栽培してそれでシードルを作ったらいいんじゃない?」というアドバイスをいただき、「それはそれで面白いかもな」と思いました。

 りんご栽培のノウハウも何もありませんでしたが、また別の農家さんから「地域おこし協力隊制度」を教えていただき、協力隊として活動を行いながらりんご栽培の技術習得もできることを知り応募しました。


Q.活動について

 月曜日から金曜日まで研修先の「会津木の実園」さんのりんご畑で、栽培・収穫の基礎を学んだり、お手伝いをしながら将来の新規就農に向けた設計図を描いています。

 りんごを作るのはやっぱり大変で、赤いリンゴを1個作るにも葉を落としたり、色んな作業があるんです。私は今までスーパーでしかりんごを見たことがなかったので、作るってこんなに大変なんだと感じています。でも、1年に1度の収穫の時期に真っ赤なりんごを見ると「頑張って良かったな」とやりがいを感じます。

 今までは飲食店で働いていたので、朝9時に出勤して帰ってくるのが終電間近という生活をずっと送っていたのですが、朝早く起きて陽の当たる時間だけ仕事をして、暗くなったら帰るという健康的な生活は素晴らしいなと感じています。


Q.町での暮らしや地域の方との関わりについて

 私は単身で移住したので、最初は知り合いが誰もいない状況で少し不安ではあったのですが、アドバイスをくれた農家さんや、最初の研修先の方がいろんな所に連れ出してくださって。町の方が集まるお酒の場や、お祭りなどで「こんな奴が町に来たからみんな歓迎してくれよな」と私の顔を売ってくださって。1ヶ月ほど付いて歩いて色んな所に顔を出させてもらいました。町の方は「よく来たね。何でこんなところに来たの?」とか、「頑張ってね!」「りんごやるんだ。凄いね。」などと声をかけてくださり、移住者に対してウェルカムなので私もすぐに溶け込めました。

 楽しい場が好きなので、年明けの「初市」という、ふんどし一丁で俵を引き合う地域のお祭りにも参加させていただきました。お神輿も担がせていただいたりと、部外者だから参加しちゃダメということはなく、逆に「参加してくれてありがとう」と声をかけていただき、会津坂下町、会津の人の温かさを感じながら、楽しく生活しています。

Q.今後の夢や目標について

 第一の目標は自分の圃場を持ち、りんごを作って一人前の農家になることです。それは最低限の目標ですが、この町に来て町の方々にいろんな恩をいただいているんです。優しくしていただいたり、アドバイスをいただいたり、「困ったことがあったら何でも言ってね」と気にかけていただいたり。

 研修先の「会津木の実園」さんにも快く受け入れていいただいた様に、今後、私みたいな移住者が町に来た時には町内を案内したり、りんご栽培の研修をしたいということがあれば、受入れ先の農家として一緒に勉強をしていくような仲になれればと思っています。

 一人前になって、町に還元できる農家になりたいと思っています。



地域の方にお話を伺いました会津木の実園」 新國 竜太郎さん(左)

Q.飛澤さんとの関わりを教えてください

 年末に小鳥のような目でうち来たわけなんですが(笑)よくよく話を聞いてみると、りんご農家になりたいと。そのための研修をお願いしますということから始まりました。
 色々と飛澤君と話を重ねていく中で、今まで彼が培ってきた経験を活かせる新しいりんご農家の形にしたいなと思いました。最初は多少の実習もしましたが、経営計画作りにだいぶ時間をかけました。そこで自分の経験も活かせる農業経営スタイルというのを2人で話していきました。

Q.飛澤さんの人柄について教えてください

 真面目ですね!明るく、真面目です(笑)

Q.飛澤さんの新規就農に向けての活動はいかがですか?

 経営計画を基に、そこで増えていく知識と経験を更にプラスして、新しい経営計画をアップデートしていく。それに私が口出ししてしまうと私の経営になってしまうので、飛澤君自身がちゃんと考えて計画を作れる状態を今、蓄積しているところです。

Q.飛澤さんへ応援メッセージをお願いします!

 頑張れ!(笑)


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