PROFILE

地域おこし協力隊 谷 島 芳 樹(やじま よしき)さん
所属地域:天栄村
着任年月:2020年1月~
出  身:東京都
活動内容:有害鳥獣被害対策

PROFILE
華学隊員
地域おこし協力隊 華 学 光(はなさと ひかる)さん
所属地域:天栄村
着任年月:2020年4月~
出  身:大阪府
活動内容:有害鳥獣被害対策

Q1.地域おこし協力隊に応募したきっかけを教えてください。

谷島さん:着任前は東京で働いていました。震災後、福島ではイノシシなどの鳥獣被害が増えていることをニュースを見て知りました。自分が猟銃免許を持っていることもあり、何か力になれたらと思っていました。そんな時にインターネットで協力隊の募集を見つけて、応募しました。

華学さん:僕も猟銃免許を持っていて、大学を卒業するタイミングで猟銃のスキルを活かした仕事を探していたときに、協力隊の募集を見つけて応募しました。

Q2.実際に暮らしてみていかがですか?

華学さん:着任前は、仕事や暮らしのイメージをあまり描いていなかったので、移住したあとにギャップを感じることはさほどなかったです。

谷島さん:僕もそうですね。車で20㎞くらい走ればスーパーにも行けますし、生活面はそんなに変わらないと感じています。前職のときはなかなか休みがとれなくて、休日といえば疲れて寝ることしかできなかったんです。こっちに来てからはカレンダー通りのお休みなので、今のほうがちゃんと休めているという感じがします。ごくたまーにですが、休みの日に近所の人から「動物が出たから獲ってほしい」と頼まれたり、猟友会の方から「捕獲した動物を運んでほしい」と頼まれたりすることはあります(笑)

華学さん:僕は移住してから車を購入しました。休みの日には猟友会の方と一緒に射撃場に行くこともあります。

谷島さん:僕ら、借家をシェアして住んでいるんですよ。大きな一軒家なので余っている部屋も多いくらいです。着任した時期も3ヶ月しか変わらないので、ほぼ同期のような感じです。お互いに生活リズムが違うので、あまり一緒に食事はとらないですが、喧嘩することはないですね。

Q3.活動内容について教えてください

 
谷島さん:一日の流れとしては、まず役場に出勤して、そこから出かけて罠の仕掛けや捕獲作業などをして、また役場に戻ってくるような感じです。地域から鳥獣被害のご連絡を受ければ、住民の元へ訪問し、被害状況を伺い、被害の出た場所に罠を設置します。動物を捕獲できたときに、地域の方から「ありがとう」と言われることが一番のやりがいに感じています。

華学さん:被害の連絡を受けた際には、基本的に手が空いているほうで対応しています。何かあった時にどちらも動けるように、担当エリアは設けず、2人で村全域をカバーしている感じです。

谷島さん:住民の方に対して、電気柵の設置など、さらなる被害を防止するための方法なども提案せてもらっています。

華学さん:追い払い用の花火を打って動物が出てこないような対策も行っています。

谷島さん:猟友会の方と一緒に箱罠という大きな仕掛けをするときもあります。大きな檻のような仕掛けで、大体2~3人くらいで運んでいます。

Q4.活動する上で気をつけていることはありますか?

谷島さん:うまく世渡りしていこうという意識はしています。人間関係で気が合う人と合わない人がいるのは仕方がないと思っていて、どうしても合わないときはしょうがいないかな、とあきらめています。

華学さん:まず挨拶をすることと、基本的にすすめられたことはあまり断らないことですね。よく地域の人から野菜などをいただくんです。今年の夏は特にナスをたくさんいただいたんですよね。本当は家にたくさんあるんだけど、「ナスあっかい?」と言われれば「ありがとうございます」って言ってとりあえずいただいていました。「お茶飲んでくか?」と言われたら「おじゃまします」とお家にあがって、お話を聞いたりしています。

谷島さん:たまに4時間くらい話してることもありますね(笑)

華学さん:地域の人たちからしたら、僕らの活動はやっていることがわかりやすいので、わりと受け入れられやすいのかもしれないですね。最初の方はあまりピンときていなくても、仕事のことを話せば「鉄砲うちのあんちゃんか!」とすぐわかってくれます。

今後の目標を教えてください

谷島さん・華学さん:任期後の進路は、今のところあまり具体的には描いていないです。まずは今の仕事を地道にやっていこうと考えています。罠を仕掛けたり電気柵を設置したりするっていうオーソドックスなやり方で今後も村の獣害対策に取り組んでいきたいと思っています。


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天栄村猟友会 永山 勲 さん

 私は鳥獣対策実施隊として村から委嘱され50年近く活動しています。2人が着任した当初、若いのが来ても役に立たないと思っていたし、新卒だから何もわからないだろうと色々と教えていたけれど、今は逆に教えられる立場です(笑)猪、鹿、熊などの生態系を調査するにもカメラやパソコンを使ったり、私たちが疎い部分は凄く助かっています。
 現在、猟友会には19人が所属していますが、高齢化に伴い実際に活動しているのはその中でも一部です。自分も若い時は勘が働いたし、瞬時の動作もできたから、鉄砲さえ持っていれば怖くなかったけれど、歳をとって初めて野生動物の怖さを知りました。
 昨年度、2人は猪や鹿などをたくさん捕獲してくれました。本当に大したもんです!

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