PROFILE
地域おこし協力隊 石島 来太 さん 
所属地域:喜多方市高郷町
着任年月:2017年4月
出  身:長野県
活動内容:高郷町の魅力を活かした農都交流事業の開発と企画運営

Q1.地域おこし協力隊に応募したきっかけや、赴任するまで不安だったことを教えてください。

大学時代を福島で過ごした後、地元長野で就職したのですが、学生時代につながった喜多方市のまちづくり団体の方が「これからは若者の時代だ、活躍したい奴は来い!」とSNSで発信しているのを見てピンときて、すぐ会いに行きその団体に転職しました。そこで起業家を育てる事業に携わり、様々な立場の方と関わりながら社会人としてとても鍛えられました。
団体を離れた後はフリーランスに転身し、動画制作やライティング、そしてコンサルティングの仕事をしていました。そんなとき喜多方市で協力隊を募集していることを知り、自分を鍛えてくれた喜多方の為に何かしたいと思い応募を決めました。

移住後の暮らしについては特に不安はなく、むしろ協力隊任期後に生活は安定しているか、やりたいことや誰かのためになることができるだけの人間になっているか、ということが不安でした。着任するときから、興味のある学びの分野で任期中に起業したいというビジョンは持っていたので、それに向けて色々な活動に取り組んできました。

Q2.活動内容や実際に暮らしてみた印象を教えてください。

主に農村と都市をつないで新しい仕事を創ることを目的とした「農都交流事業」の企画運営に携わり、都心の企業の方等を招いてモニターツアーを開催したりしています。そして現在はその参加者からの声がきっかけで高郷町の新しい特産品としてザーサイを作るプロジェクトを農家の方々と取り組んでいます。
その他に、子供たちに自然を学び楽しんでもらうための自然体験教室事業や高郷町のありのままの自然風景を楽しみながら歩いてもらうフットパス事業など、地域の魅力を活かした活動を行っています。
高郷町での暮らしはとても楽しく心地好いです。冬の雪の厳しさや、買い物に行くにも時間がかかるという大変なこともありますが、自然が豊かでカエルや虫の声が聞こえるだけで心が大らかになります。高台から眺める棚田の景色は1番のお気に入りです。
有難いことに隣近所の方から野菜をもらうこともあるのですが、その野菜がとても美味しくて、今まで住んできたところではお裾分けしてもらうような関係がなかったので、新鮮な気持ちとともに嬉しさを感じています。知らなかった農村地域の暮らしとその文化に触れられたこと、そしてあたたかい方々がいる環境で生活させていただいているということはここに来て良かったポイントです。

Q3.活動を通じて感じている事や、今後の目標を教えてください。

私が来たことで高郷町の皆さんが前よりもっと元気になったのかもしれないと思うことがあります。

地域を何とかしたいと思っている方も多く、皆さんそれぞれ何かしらアイディアを持っています。それを「やってみたい」とか「これを活かして欲しい」と色んな年代の方から相談されることも増えました。そして大きな前進として、地域の方々が自分たちでどうにかしていかなければいけないと思っていることも感じています。そういった地域の声を私は協力隊活動で手助けしたいと考えています。
今後は取り組んできた事業をうまく残していけるように動いていくのが活動の主軸です。自分が主体で事業を進めるのではなく、関わりたい人を募ってその方々に企画から運営までを引き継いでいくような流れにしています。
そして任期後に向けては、「学びを中心としたまちづくり」をテーマに喜多方市内で起業するため動いていて、既に『学びのベースキャンプかけはし』を運営しています。ここでは子供だけじゃなく、大人向けの講座なども開いたりして、学びを通してまち全体が活性化していくような事業を展開しどんどん発展させていきたいと考えています。

Q4.応募を検討している方へアドバイスをください。

興味のある地域はぜひ実際に訪れてみて自分の目で見ることをおすすめします。
可能であれば、その際に担当の方と直接話をする機会もつくれるとより理解が深まると思います。その地域で暮らしていくイメージが出来るか、どんな方々と関わっていくことになるのかなど、活動内容だけでなく地域との相性もあります。着任してから「こんなはずではなかった」という結果になってしまうことは辛く悲しいことなので、そういった点も事前に確認しておくと良いのではないでしょうか。
それと、他の協力隊仲間を見ていて感じることは、任期後の進路について悩んでいる人が多いので、応募するときから3年後のことや「自分はこういう所でこういうことがしたい」ということをぼんやりでもイメージを持って、意識して活動できるようにしておくと、迷子にならないですし活動も充実してくるのではないかと思います。3年という期間を有効に活用して、地域内外のさまざまな方々と関わりながら、協力隊としての活動を楽しんでいただければと思います。


関連リンク
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